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小説
魚形先生の新刊は、獣人×センチネルバースもの!
センチネルバースの物語、じわじわと増えてきたような気がします。
獣人との掛け合わせは初めてのパターンで、
ワクワクしながら楽しく拝読しました。
タイトルに”溺愛”とありますが、個人的には”溺愛感”はそこまで
強くなかったかな…?と思います;
攻めの狼戦士・ゲイルがすんすんすんすん、
受け君のことを”猫吸い”している描写にはおおいに和みました(*´艸`)
物語の主人公は、森番のお手伝いをする猫獣人・フィン(受け)。
やんちゃで負けん気が強い彼は、狼の傭兵集団の新隊長・ゲイルに
”ガイドの資質がある”と見出されます。
最初は反発するものの共に戦場へ赴く決意をし、
部隊での交流の中で互いに特別な感情が芽生えていきー
と続きます。
このお話ならではの設定としては、
・センチネル獣人は五感が異様に発達しており、
戦いが最高潮に達すると、獣化して”ゾーン”に入ってしまう。
(我を失い、魂が”この世の果て”のような場所へと行ってしまう)
・そんな”ゾーン”に入ったセンチネルを
こちらの世界へ引き戻したり、癒すことができるのが”ガイド”。
・狼獣人のセンチネルのガイドには猫獣人が適していることが多い
・心と体を重ね、互いに唯一無二となったセンチネルとガイドは、
”絆を結ぶ”こともある。
→その場合、ガイドの力は絆を結んだセンチネルにだけ効力を持つようになり、
その力は強大
といったところでしょうか。
設定や物語の展開としてすごく面白いのですが、
細々したところでちょっと何か惜しい、というか
あれっ?と思う部分がところどころあったかも。。
例えば最初の二人の出会いから、フィンがガイドとして
狼戦隊に加わりついていく、と決心するまで。
色々誤解等あって
”絶対に行かない!””俺はガイドじゃない”
なんて言い張っていた割に、
あっさり一緒に行く、と態度を変えたな...?と思ったり。
また終盤、人間に言われるがままに従属していた
獣人族たちが協力して国を取り戻そう!とする場面。
獣人たちの権利の要求を、国王があっさり受け入れるのですが
そこに至るまでの過程がスポっと抜けてるような…!
実際にはじっくりと計画を練り、
ステップを踏んでのことだったのかもしれないのですが、
大団円!となるまでの描写がいやにスムーズというか
あっさり目かつ性急で、あれ?と肩透かし感を味わいました;
それと、もう一つ。。
かねてからフィンを”絆の相手”として狙っており、
終盤部隊を裏切ったブロルについて。
彼がゲイルとの一対一の戦いにおいて、
なぜか”獣化できない”状態に陥るのですが
その理由づけがなんというか、こう...
あまりにも都合いいな、というか、、
”仲間を裏切ること=神との契約を無視したことになる”
ため、獣化ができなくなるー
そんな重大なこと、獣人内でも周知の事実なのではなかろうか、
なぜゲイルは知っていてブロルは知らなかったんだろう??と
首を傾げてしまった部分でした;
そしてそんな裏切り者・ブロルに一緒について行った(行かされた?)
ガイド猫・メローの動機もよく分からず。
↑これは私の読み込みが浅いのかもしれません;
…と、細かい部分で色々「ん?」となる部分はありつつ。。
すんすん、すんすん猫吸いをして癒される大柄な狼獣人・ゲイルと
”絆され猫”になったフィン、二人の恋模様はシンプルに可愛い!✧
年下ツンデレのフィンを甘やかすゲイルの姿を、
できればもっともっと!見たかったな、なんて思いました。
作中に出てくる別カプ、熊獣人×王族の狐獣人カプ、
この二人の馴れ初めが気になります。
電子特典はこの二人のお話かな…?なんて期待したのですが、
違いました;
いつかどこかで、二人のお話が
番外編として読めたりしたらとても嬉しいです☺︎